セイジ

セイジ (光文社文庫)

映画観た帰りに買った原作、読み終わりました。
短かったから結構早く読めたけど、文章はめっちゃ読みづらい。
抽象的な表現が多いことと、「竜二」で気になったのが「僕」という主人公が語り手のはずなのに、なぜか「と、竜二は思った。」などいきなり第三者の立場からの文になること。
「ん?今どういう立場から誰が語ってる?」となることが多々ありました。
「セイジ」はストーリーわかってたから入りやすかったけど、映画のほうがよくできてたなぁ。
大体映画化すると原作は越えられないものだけど、原作短いからなぁ。
かなり大幅に映画のオリジナルストーリーがあったり、設定が変わっていたりしてびっくりした。
セイジにも竜二にも共通して言えることだけど、生きることに対する虚無って拭えないものだなぁ、と。
作者があとがきに書いていた「どうして自分はここにいるのだろう」からのくだり、私も小さい頃から幾度となく感じていて、それを言葉にしてもらったことで少し安心した。
結局今のセイジがどうなっているのかは原作でも描かれておらず、もやもやした気持ちが残りました。
あー、西島さんかっこいいなぁ(結局)。