SAPPORO SHORT FEST 2008

http://sapporoshortfest.jp/08/
会社帰りに会社の人と行ってきました。
たぶん会社の人と行ってなければ1プログラムで帰ってたと思うんだけど、終電ギリギリまでがんばったよ。
去年はプレミアムアワードのチケットを前売りで買ってたにも関わらず、当日になってめんどくさくなって行かなかったので、今年はリベンジできてとりあえず満足です。
全作品網羅できるぐらいの勢いが欲しいところですが、それはさすがに無理っぽいなぁ。
結構エゴを押し付けられる作品も多くて、睡魔との闘いが大変でした・・・(汗)。

  • 2008.09.12 20:00-21:30 NATIONAL-B(国内作品B)

・セイキロスさんとわたし/糸曽賢志
音楽がdorlisだったのはなかなかよかった。
なんとなく雰囲気的にアニメーションを取り入れたりするファンタジックな感じが、中島哲也っぽかったかな。
中島哲也の世界観があまり好きじゃないので、あまり受け入れられなかったかも。
ストーリーも正直よくわからなかった・・・。
でも特に嫌な印象もなかったです。
dorlisで始まり、dorlisで終わるのは、なかなか好感が持てたしね。


・ぷんぷん米/松本弘
58秒のアニメーションで、箸に付いてる米のうちの3つぐらいが赤くなって落ちた。
あんまり意味とか求めちゃいけないんだと思うけど、感覚だけで見てもよくわからなかった。


・デノテイション/佐藤文郎
ドアノブに赤い液体が落ちるところから始まって、延々それを追っかけて行くんですが、私としては、本物の液体を使って欲しかった。
CGを使ってるせいでリアリティがなくて、とても残念でした。
あれリアルに液体の粘り具合とか色とか調整してやってくれたら、だいぶよかったんだけどなー。
階段なんてこれが本物の液体だったらめっちゃいいのにー!と思いながら見てました。
最後だけ本物の液体を使ってたみたいなんだけど、赤の色がアニメーションのときと違ってだいぶ薄くなってて、なんか水っぽくてすごい残念だった。
真っ赤で少しどろっとしてる液体を使ってくれたら、わくわくしながら見れたのになぁ(こだわりすぎ?)。


・イシノオト/木下真
セリフゼロの話で、全部映像で解釈できたのがおもしろかったです。
最初ほのぼのした映画なのか?と思ったらだいぶホラー要素が強くなったりして、そのスパイスがなかなかよかったな。
最終的にはハッピーエンドっぽかったので、にっこりできてよかったです。
セリフないのにあそこまで表現できるのはなかなかすごい。


・ありふれた帰省/須藤元気
伸夫さんと仲良しの須藤元気が初監督ってことで、最初からこれが狙いでした。
ちゃっかり出演者に津田寛治がいたりして、他の作品とは比べ物にならないほど豪華だった。
出演者も普通は最小限に絞るのに、やはり余裕が感じ取れて「別にこの出演者必要なくね?」って人まで使われてて、スケールの違いを感じました。
エンドクレジットも普通の映画並みに長かったしね。
そのお陰でエンディングテーマの「あと10秒で」が長いこと聞けてうれしかったけど!
あんまり話の内容と「あと10秒で」は合ってなかったけど、さすが須藤元気だなー。うれしいなー。
最初にいきなり最後のシーンが映って、最後に「こういうことか」と腑に落とす手法で、私はなかなか好きでした。
唯一少しだけほろっとくる映画でした。
それにしても須藤元気は本当に多彩だねー。
途中でBGMとして使われてた音楽が誰なのかすごい気になる・・・。


・注意書き/児玉潤二郎
親切の国、日本には注意書きが溢れている、ということで注意書きをひたすら読んでいく話でした。
会社で休憩中にコーヒーを飲むところから始まり、その缶コーヒーひとつ取っても、普段は全然意識しないけどものすごい量の注意書きが書いてあることがわかります。
コーヒーを飲み終わったあとトイレに行きたくなって、トイレに行くんだけど「調整中」とか「ワックス塗り立て」とかいろんな注意書きのせいでなかなかトイレにたどり着けず、苦労します。
やっと辿り着いたトイレで現れる社長の口調がおもしろかった。
「中島、大丈夫?」と連発するんだけど、あのしゃべり方はなんなんだ(笑)。
なかなかコメディタッチに描かれていておもしろかったです。
しっかりオチもあって、笑えました。


・機械人間、11号。/加藤行宏
なぜこの作品が最後なんだ・・・って感じでした。
この監督は挨拶もしてたんだけど、そのときに「特にメッセージ性もない作品ですので、頭を空っぽにして見てください。気分を害する方もいるかと思いますが。」みたいなことを言ってて、すごいむかついたんです(笑)。
あなたがそう思うのは勝手だけど、それを公の場で口にするべきではないし、そもそもあなた一人で作った作品ではないでしょう?と思ってしまいまして・・・。
で、実際に見てみたら本当にひどかった。
メッセージ性がないと言ってる割に無駄に残酷なシーンが多いし、結局なに?って感じでした。
あれだけ危ない要素を取り入れるなら、根底に絶対伝えたいことがあるべきです。
もーこれで終わるなんてーって思ってしまったよ・・・。

  • 2008.09.12 22:00-23:30 FILM MAKERS SECTION-C

【センヌ・デオンシュテール】
・未完成な過去
・ファーテライズ(生の始まり)
・廃墟
「廃墟」がすごくよかったです。
この監督は私より年下で、こんな作品が作れるなんて!と思いました。
夫婦はあんなに近くにいるのに、近くにいすぎて素直になれないことも多くて、本当に不器用な2人だよ・・・。
でもあーいう夫婦の姿は、よくある光景なんだろうなぁ。
もっとお互いが素直になれれば、あんな風にお互いの心を探ったりしなくていいのにね。
演出もとても細かくてよかったです。
もう少し長編映画も見てみたいと思いました。


【照沼敦朗】
・見えてる?
・タイムライン
・見えたか?
・スカスカ・ラブ&ピース
最高に睡魔と闘ってる時間帯で、このエゴの押し付けはつらすぎた。
それで、「スカスカ・ラブ&ピース」が他の作品に比べて少し長かったので、そのときに完全に寝ました。
この人は、シュールを履き違えている!と思ってしまいました。
映像もなんだか汚いし、セリフも何言ってるかわからないし、今の社会に反発するようなことを言ってるような感じだったけど、「それで?」って感じもあってなんかよくわからなかった・・・。
今は小説家として活動しているらしいので、どんな文章書くのかちょっと気になる感じもします(笑)。


フレデリック・ペル】
・私の妻の断片
・警備員
・ルーム616
「私の妻の断片」はフランスの短編映画祭で賞を取ってるらしいんだけど、全然ストーリー覚えてません(汗)。
でも「警備員」も「ルーム616」もよかったです。
前日に飲みに行ってたし、仕事終わった後でもう22時回ってたし、正直眠くてつらすぎたけど、ストーリーがよかったので、がんばって見ました。
今、初の長編映画に挑戦しているらしく、これは楽しみだ!
明確な伝えたいことっていうのが伝わって来ないなーと思ったのが少し残念だったけど、それは感覚で捉えてくれってことなんだろうか。
フランス映画はまったりしてて、解釈を委ねられる作品も多いからなぁ。
とりあえず長編映画をどうにかして見てみたいです。