やさぐれるには、まだ早い!

豊島ミホの新刊出てたの知らなかった!(どれだけ好きな作家でも、文庫しか買いません。)
実は豊島さんが作家を無期限休養していたことも、去年ぐらいに知りました。
解説の山本文緒さんも書いてましたが、発売ペースが早すぎて作品を追い切れなくなってしまったのです。
文庫の新刊を見つけたら買うだけ買って、読まずに放置されてました。
なので新刊が出ていないことに、約2年気付かず、疑問を感じなかったのです。
ただ、既出本の文庫化は今後も続くようなので、今まで読まずにいた文庫を読みつつ、新刊を待とうと思います。
豊島さんは今まで19冊の単行本を出しているそうですが、私が読み終わったのはたったの6冊(青空チェリー、底辺女子高生、檸檬のころ、日傘のお兄さん、夜の朝顔やさぐれるには、まだ早い!)。
そう考えると、まだまだ楽しみが残っているような感じがします。
地道に、気長に。
でもとりあえず「文芸あねもね」を買いに行こうかな。


エッセイについて。
特に説得力のあることが書かれているわけでもなく、肩肘張らずに読めるので、ダメ人間の私も自分のダメさ加減に落ち込むことなく読めました。
逆の意味で共感してしまい、ダメ人間に拍車が掛かるかと思う程でした。
(「そうだよね、豊島さんも自堕落な生活送ってるんだね、安心★」みたいな。)
そこまで見越されたのか、豊島さんは後半「真っ当に生活していくこと」に目覚めます。
私も刺激を受け、がんばらねば!と自然と励まされた次第であります。
解説読んだ直後だからか、やたら文章が硬い(笑)。
なんかよくわからないけど、世間話してたら元気もらえた!みたいな気分です。
豊島さん自身にはエッセイに書けなかった心の葛藤がたくさんたくさんあったんだろうけど、豊島さんが意識的に読者に疲れたことを悟られないように書いたのならば、やっぱり元気だけもらって本を閉じようかな、と思いました。
きっとまた作家として戻ってくるんじゃないか、と密かに願っています。
オリンピックぐらいのペースでもいいので、ずっと読み続けていたいな。