トガニ 幼き瞳の告発

2011年/韓国/125分
コン・ユが除隊して映画復帰第一作がこれでした。
札幌でも公開されたので観に行こうと思っていたのですが、ネットであらすじを読んでやめました。
今DVDで観終わって、映画館まで行かなくて良かった、と思いました。
観終わったあと帰宅する気力があったかどうか・・・。
「チェイサー」や「イテウォン殺人事件」など実際の事件を基にした韓国映画を観ると、本当に国の法律や制度がおかしい!と感じます。
日本ではここまで抉った作品はなかなかないですが、実際はどうなんだろう。
日本も隠蔽気質のような気がするのですが・・・。
原題の「トガニ」は日本語で「坩堝(るつぼ)」という意味だそうです。
この行き場のない怒りや悲しみ、やるせなさはまさに坩堝です。
この作品の映画化はコン・ユが原作を読んで自分で活動したお陰で実現したそうで、映画化以降は「トガニ法」が制定されたり、加害者が有罪になったり、改めて事件が注目され、改善されるきっかけになったようです。
こんな風に大々的に取り上げて映画化していなければ法律は変わっていなかったし、加害者も短い懲役期間だけで償いを終えるところだったことを考えると寒気がします。
どんな判決だろうとすっきりできるなんてことはないけど、被害者の子供たちに一筋でも希望の光が見えることを願うばかりです。