愛がいない部屋

愛がいない部屋 (集英社文庫)

愛がいない部屋 (集英社文庫)

読み始めたとき、さほど惹かれないなーと思っていたんだけど、読み進めるうちに気付いたら夢中でした。
特に「十七ヶ月」はやばかった。
ふと、「あれ?この話を書いたのって男性なんだよな。」と気付いて、驚きました。
どれだけ女性の気持ちが理解できるんだ。すごすぎる。
それと、「本のある部屋」に出てくるモンテーニュの言葉は衝撃だったな。
「しかるに人間は、学ばなければ歩くことも話すことも食べることもできない。ただ泣くことよりほかにはなんにもできない。」
人間って本当に自然の摂理に逆らっていると思う。
人間が形成されてしまったこと、それによって破壊されたものたちも全て必然で、それすら自然の摂理だと言うのなら現状を受け入れるしかないのかもしれないけど。
自分と重なる部分が多くて、非常に感情移入した。
やっぱり子供が欲しいなー。
まだまだこれから先どうなるかわからない人生なので、楽しみたいです。